今と昔
仕事の状況が変わってしまって、人の育成とかチームの作り方が今だと厳しいよねって話に雑談してるとなりがちで、今日もそんな話を雑談してました。
「制作期間伸びちゃって、キャリア初期に経験積むのが難しくなった」「現場の先輩と飲み会無くなって、若手とベテランの間で技術の継承ができなくなってる」など
「演出」の仕事って、アニメの演技とか絵だけをみてるわけではなくて、「声優の芝居をどう引き出すか」とか「音響チームにどう伝えて音楽で厚みを作ってくか」「制作を上手く指示して現場を回るようにしとくか」など、机の上以外でやることが案外多いし、上手く回すためにも「演出」には規律が結構必要だと思ってます。
今は昔に比べて簡単に演出になれてしまうし、アニメーターの方が「演出やりたい」ってツイート見かけるけど、そのあたりのことは伝わってないんだろうなー。
多分、制作側も「絵だけ直せたら「演出」できる」って認識になっちゃってる気がする。その結果、現場崩壊させてる「演出」が頻出してるんだろうな。
現場は昔に戻ることもないし、デジタル化で作り方も変わっちゃってるからこの流れを断ち切るのは結構難しい気がする。
「そのために何やっていけばいいんだろ?」とか思うけど、時間ないから変な最適化されてしまっている今の「昔ながらの作り方」ってのを捨てるとこから始めるべきなのかもなー
「第七王子」でやっていた「作り方」自体を少数精鋭にして、演出周りは2〜3人で12本やり切る。
それができたら、一本あたり半年かかるとしても1クールに4本も演出できたら経験値としては上がる。中途半端に一本だけ処理やると経験値にもならないので、同じスタッフで何本か経験する方がよっぽどキャリアに繋がる。
今はクリスタとか動きを確認できるツールあるし、昔だと「撮影してみないとわからなかったことが事前にわかるようになった」オンラインで打ち合わせもできるから、「打ち合わせもスタジオ行って無駄に待たされることも減った」
いい面も増えたんで、まずは「制作のやり方の形を改革していく挑戦」を今監督しているタイトルで少しづつやっていきたいな。